お預かりしているカスタマー様に多くのお時間を頂き申し訳ございません。
ご依頼がこなしきれない状況ですが、一つ一つ可能な限り良い状態にして
お返ししたいと思い、ご理解をお願い致します。

年初にご相談頂きましたエンジン不調で５００８をお預かりしました。
お客様は長い間エンジン系の不調に苦しみ、ご家族で遠出の度に急遽ディーラーに
行って対応して頂いたり、平時も不調を何とかしたいと色々と修理をして既に多くの
部品を交換してきたとの事です。

しかし、改善が見られないとの事でした。
クルマの事でご夫婦の喧嘩も増えたと聞きますと、クルマの修理の良否はファミリーにも
影響を及ぼす大きな責任を担っているようです。(笑)

ここまでに交換した部品は、ＩＧコイル・スパークプラグ・インジェクター・
高圧燃料ポンプ他との事です。

大きな出費で完治しないとなれば優しい奥様も角が生えるもんです。

診断機にかけると、Ｐ１３３６/Ｐ１３３８（失火＆２番失火）・Ｐ０６１Ｆ/Ｐ２１０１/
Ｐ３０１０（電子制御スロットル異常）Ｐ０３１３（低燃圧）が出ています。

想像するに失火でＩＧコイル＆スパークプラグ、低燃圧で高圧燃料ポンプ、改善しないので
インジェクター交換と・・・
もう少し時間をかけて丁寧に視ていけば、ＩＧコイル、スパークプラグ、インジェクター
は交換の必要が無かったのではないでしょうか。

原因は、電子制御スロットルでした。
テストドライブを繰り返すうちに、同じ現象が繰り返し出ます。
走行の初めは何の問題もなく、温度が上がってくるとエンジンフォルトが点灯して
電動ファンが全開で回ります。

すると、スロットルの反応が悪くなり加速しなくなる現象が出ます。

スロットルは右奥下側にあります。

右端の黒い円形の筒がスロットルです。

裏側です。

スロットルはタービンからのオイルやブローバイでかなり汚れています。
カーボンが堆積する理由です。

インテークパイプからスロットルに繋がるガスケットにもクラックが入っています。

スロットルを新品に交換して、仕上げはカーボン除去とエンジンオイル交換で完了です。

その後、お客様から毎年恒例のキャンプに行き、何事も無く楽しいキャンプでしたと
ご連絡を頂きました。

こちらこそ有難うございました。