最近ホイールバランスの再調整のご依頼が増えています。

まずお断りしておきますが、これは他店の誹謗中傷ではございません。
私が感じている最近多い問題の提起です。

比較的新しいクルマはホイールの大径化が進んでいます。
これは何の意味があるか聞いてみました。

大手メーカーの某担当者いわくカッコが良いし（デザイン性）時代の潮流だそうです。
しかし、本文はサーキットなどを走るレーシングカーの制動力を上げる為に
ブレーキローターを大きくするためのホイール大径です。

タイヤ交換を簡単に説明しますとタイヤをホイールから取り除く機械で外し、
新しいタイヤに組み替えそして仕上げにホイールバランサーと言う機械で調整して完了です。

簡単なようですが常々私は作業内容からすると割の合わない仕事と思います。
（工賃が安すぎま～す）

お客様は少しでも安い所を探してタイヤを購入、これは誰でも考えると思います。
しかし、中にはネットで購入して取り付けだけタイヤ屋さんに持ち込んで組み替えて
もらうと言う、昔では歓迎されないお客様です。

でも今はそう言う時代です。

しかし、値段追求は危険もはらんでいます。
タイヤ交換は方法が判ればそう難しい作業ではないと思いますが、はっきり言って
上手下手は人によります。
そして機械にもよります。

大径ホイールになればなるほど人の経験と機械の精度になります。

先日お客様からタイヤをおニューに交換してから高速で110ｋｍ位でハンドルがぶれると
ご相談を頂きお預かりしました。

ぶれの多くはタイヤの組み方や諸々の問題が多いです。

まず空気圧を測るとビックリ！
規定値２．５に対して３．０入っていました。

バランスには影響しないでしょうが、変摩耗します。

そのままバランスを測ると、まるでバランスウエイト（おもり）を全く付けていない
状態のようなバランスです。

もう１本はさらにひどいバランスでした。

このようにバランスウエイトの貼り付け位置が大きく違っています。
貼りなおしてバランスを取ります。

ＯＫが出ました。
完了です。あとはテスト走行でぶれが出ない事を確認して終了です。

なぜこうなるのか想像ですが、今回は機械の精度の問題が考えられます。

このような精密機械は色々なメーカーがありますが、さらに精度を追及した物は
ミニバンや高級車が１台購入できる位の金額がします。

そして定期的なメンテナンスが必要なのです。
精度が落ちていないか再調整するのです。

このタイヤを調整したバランサーの精度が大きく落ちているのではないでしょうか。

安くて完璧はなかなか難しいと思います。
安さには代償も付いてくることを頭に入れてお選び頂きたいと思います。
　
　　　　　　　　　　　　　　　悪しからず。