私の父はすでに他界している。だから、ちょっと思い出を・・・一緒にお出掛けした事や、買ってもらったあれ、買ってもらったこれ、その中の一つのクリスマスプレゼント。その名も、“ローラースルーゴー！ゴー！！”三輪車の次の次にスピードの出る乗り物だった。‘ｋｉｃｋ！ｋｉｃｋ！ｐｕｓｈ！！’体重移動でカーブする。嬉しくて、嬉しくて乗り回しているうちにハンドル部がガタガタになってしまった。けれども、思い出なので何年も物置に保管されていた。ある日、近所を歩いていると、赤いローラースルーに乗った子供が・・・懐かしく見ていると、ハンドル部についているリボンの房が片方なくなったローラースルー。“そう言えば私のも無かったなあ〜。えっ？もしかしてぇ”と、物置を確認。“ないっ！私のローラースルーがない（ガーーーン）！！”急いで母に聞くと、‘そうよ。あげたのよ。’　　“えーーっ”　　‘だって、あれは体重制限があって、あなたはもう乗れないじゃない！ケチねえ〜’確かに小学生も高学年になれば乗る訳ではないけれど、“私の思い出なのに〜。”いつもそうだ！お掃除大好き母は、人の気持ちを気にせず色々な手段で物を処分していく。どんどん、少なくなってきた思い出・・・お願いだから、これだけは処分しないでネ！　nico